「法テラス」の認知度の低さ

Post time:2015-09-11 17:46:19

「法テラス」というのをご存知でしょうか。2006年4月に発足した「日本司法支援センター」……通称「法テラス」は、日本国政府が設立した法務省所管の法人です。いわゆる、国が運営する無料法律相談ですね。

それまで、一般市民が法律の絡むトラブルに直面した場合、とりあえず市町村役場や警察に相談するケースが多かったようです。「法律のことなら何でも法律事務所にご相談ください」と一般に門戸を開いている弁護士事務所は多いものの、「お金がかかるのでは?」という思いからか、とりあえず行政機関に駆け込む人が多いというのはわかります。

しかし離婚・交通事故・労働問題・消費者問題・多重債務などの法的トラブルについては、役場や警察では適切な対応はできません。結果、泣き寝入りせざるをえなかったケースも多かったようです。そこで法律の専門職によるサービスをより身近に受けられるよう「総合法律支援法」が制定され、法テラスが誕生しました。

法テラスは全国の都道府県庁所在地ほか、各地に地方事務所、支部、出張所、地域事務所などが存在しています。一般国民は民事・刑事など法律知識が必要な法的トラブルの際には、法テラスの窓口を訪れることで弁護士の紹介や費用の立替、情報提供などを受けることができます。

法テラスが現在抱える最大の問題は、まだまだ知名度が十分に高いとはいえず、国民全体に浸透していないことです。徐々に知れ渡ってきてはいますが、法律専門家の助けを必要としている全員が利用できるよう、より広く認知されることが今後の課題といえます。